ゆきちゃんの世界
  * * * 健康・エコロジー * * *
アトピーになる理由

1994.4


<< 環境・食物の汚染とまちがった食べ方がアトピ−をひきおこす >>


* * * 化学物質があふれて * * *

第二次大戦後、環境や食生活、生活用品に化学物質が急増してきました。
プラスチックをはじめ、石油から大量の化学物質がつくられてきています。
農薬も元はといえば、ナチの毒ガス室でつかわれたものや
ベトナム戦争の枯れ葉剤なのです。
私達の体も地球も生物も550万種といわれている化学物質にじわじわと汚染され、
家畜達も健康な肝臓をもっているものは30%ぐらいしかいません。
日本人も老人から赤ちゃんまでふくめて、1年に4Kgもの化学物質を
体内にとりこんでいるという想像を絶する汚染の状況(西岡一教授)なのです。
日本で生産される化学物質の量ときたら天文学的な数字で、
それが人も環境も汚染しているのです。


* * * まず合成洗剤が危ない * * *

合成洗剤ひとつをとってみてもプラスチックの廃物利用です。
実はたいした洗浄力もないのに、テレビのはなやかなコマーシャルにだまされ、
細胞膜を溶かし、呼吸を司 るミトコンドリアをボロボロにし、
水に溶けにくい化学物質の毒を乳化剤としているのが合成洗剤なのです。
体内にとりこみやすくなっている界面活性剤 は、合成洗剤で洗った肌着に残り、
肌から直接血管にとりこんでいる怖い状況なのです。
それも直接血管にはいるので、生体への悪影響が大きいのです。
界面活性剤はそもそも細胞膜を破壊します。
ですから赤ちゃんの脊髄破裂は界面活性剤が原因とされています。
アトピ−のただれにも大いに関係していると思われます。
また細胞膜破壊もみえない体内でも同様になされているのですから、
たとえば腸の粘膜も破壊され異種蛋白が血液中に侵入しやすくなるのです。
とくに妊娠中の羊水に界面活性剤が溶け込んで、
それを胎児がつねに飲み込んで消化器をめぐっていることから、
生まれる前から腸粘膜がボロボロになることも考えられるようです。


* * * 肝臓・腎臓はボロボロ・アトピ−は排泄作用 * * *

このように食べ物や水や環境、暮らしの空間の中まで、
農薬や殺虫剤、除草剤有機溶剤など多くの化学物質がはいりこんでいます。
これらの汚染は私たちの体にとってどういう状況かというと・・・
まず化学物質(毒)は肝臓で分解されるべく生体の酵素を総動員します。
しかし酒や自然の毒と違って化学物質はここ30年急に現れた新顔ですから
肝臓では分解できず、結局疲労困ぱいし、
肝臓内の呼吸を司るミトコンドリアなどはボロボロになってしまいます。
突然死の問題もこれら化学物質が細胞間の呼吸に悪影響を及ぼしたではないでしょうか。
腎臓も次から次への排毒作用にフル回転して疲れてしまいます。
そし、排毒しきらない異物・毒物は体内にとどまって組織を序々に侵してガン化するか、
最後の手段・・皮膚から外へと押し出そうとするのです。
これが、アトピーなのです。
ですから、アトピ−は体内に入った毒素を排泄する作用なんです。
排泄する免疫力があるんですから、それを薬でおさえたりせず、
上手に出させてやることが大切です。


* * * 戦後の食生活の急激な変化 * * *

そして以上の化学物質の急激な増加に加え、
日本において、この三十年間の最も大きな変化は食生活においてなのです。
 「蛋白質がたりないよ」のかけ声の元、
食生活の洋風化が給食の脱脂粉乳とパンの導入とともにおし進められてきました。
何千年来の穀菜食ゆえ人種的に長い腸を持っているといわれる日本人が、
早く腐敗し腸に停滞すると毒をつくりだす肉や脂肪過多の食生活へと変貌してきたことから
これまでになかったかずかずの成人病や難病に悩まされるように
なってきたと思われるのです。
又牛乳も日本人のほとんどは離乳期をすぎると乳糖分解酵素を持たなくなりますから、
かえってカルシウムの代謝を狂わし、
多量摂取はミネラルの吸収を妨げる結果になっています。


* * * ステロイド剤こそ免疫力の一番の敵 * * *

そしてアトピーにとって三番目のノックアウトパンチは、
助けの神と思っていたステロイド剤なのです。
これが味方だと思いきや、じつは手痛い裏切り者だったわけです。
薬をつけたばかりに体が皮膚からなんとか排毒させようとしている毒を押し込めて、
かえって免疫を混乱させ、体の自然治癒力を弱くしてしまって、
しらぬまに抵抗力のない生命力の弱い、
薬にたよらねば生きてゆけない体へと変えてしまったのです。
そして、長年使用をつづけた人は、副作用や黒皮症になって、
のちのちずっと苦しめられることになるのです。
ところが、皮膚科の医者にとっては、
このステロイドが症状を見えなくする天下の宝刀として、まかりとおっているのです。
そしてその実態にまだきづいていないのです。


* * * 心のストレス・噛みあわせ・頚椎異常 も原因の一つか * * *

その他、体の抵抗力や免疫力を大幅に減らすものとしては、
心や体のゆがみからくるストレスがあります。
これらも大変な影響力をもちます。
アトピ−は免疫力の異常ですから、免疫力はストレスが多いと弱くなります。
心の問題が体に出てくるとカウンセラーたちはいいます。
心のストレスの解消には、カウンセリングが有効であるとも、
グループカウンセリング(自助グループ)も心の開放と受容
そして仲間たちとの連帯感による支えにより、
自分をみつめたり、アトピ−を克服する意欲もわいてくるかもしれません。
精神的にアトピ−と上手くつきあうようになれば、
高い薬やクリーム、病院通いもいらなくなるかもしれませんね。
また現代っ子は、柔らかいものを食べるので顎が発達せず、
甘いものや加工食品をとるので骨がもろくなり、
動物性蛋白の過剰により犬歯が大きくなり、噛みあわせもガタガタだったりします。
これが、ついには頚椎のゆがみをひきおこし、背骨や腰をはじめ、体のゆがみやこりとなり、
リンパなどの気の流れも悪くなり、冷えのぼせのうつ熱状況をつくり、
アトピーにつながっていると歯医者たちは警告を発しています。


* * * 腸が大切 * * *

何よりの基本は、本物の食べ物を手にいれて、正しい食べ方をすることです。
体の自然治癒力を回復させようと思ったら偽物を食べていてはけっしてよくなりません。
明治生まれの人が丈夫なのも食べ物も環境も汚染されていなかったからといえましょう。
そして米が主食で野菜が多く、動物性蛋白の少ない食生活は伝統にそっていました。
他にたよらず基本の食べ物を大事にしていれば、序々に自然治癒力は回復してきます。
本来の生命力あふれる食べ物は、それをいただく体にも生命のエネルギ−を与えてくれます。

アトピー、アレルギーにとって重要な免疫の中枢の役割を担っているのが
消化管(腸)だといっても過言ではありません。
腸で赤血球もつくられているという報告もあります。
アトピ−は腸管がきずついていることが多いので、
できるだけ自然な素直なものを食べているといいですね。 


<< アトピ-への対応 >> 


* * * 自然農法の食べ物 * * *

本物の食べ物とは、化学物質に汚染されていない生命力にあふれる食べ物のことです。
農薬・化学肥料づけの一般農法産物は腐るとコールタールの匂いになります。
有機農法産物もじつは家畜のきゅう肥の化学物質で汚染された腐敗発酵型の栄養過多で、
苦くて腐ると糞の臭いがします。
本物とは自然農法産物なのです。
発酵堆肥の有効微生物群がいっぱいの生き生きした土からは
小ぶりながらも生命力がいっぱいの甘い農産物が太陽や雨や風の中で育ちます。
腐っても甘酸っぱいつけものの匂いがします。

体内の腸も同様で、何兆もの腸内細菌と共生関係で私たちは生きています。
腐敗菌いっぱいの腸でなくいきいきと発酵菌や有効菌が活性化できる腸でこそ
酵素の助けにより自己免疫力も正常に働き腸粘膜も保護されて
異種蛋白が体内に入り込まなくなるのです。
きれいな農産物こそアトピー対策の基本です。


* * * よく噛む * * *

よい食べ方とは先ずよく噛むことです。
米もよくかまないと糖でなく乳酸になり血液を酸化させます。
この乳酸を本物の梅干しがクエン酸サイクルで分解してくれるわけです。
「胃が弱いとおかゆ」では、かまずに食べて乳酸になってしまいよけい具合を悪くします。
おかゆに梅干しは必定なのです。
ついでにいえば胃酸過多をアルカリ(重曹、イオン水)で刺激すると
よけいに胃酸の強いのが出てきて胃かいようの原因にもなります。


* * * 動物蛋白はひかえて * * *

動物性蛋白は歯(犬歯)の割合と同様8から10分の1で十分です。
そしてアトピーの人は一切とらない食生活を たとえ半年でもしてみると
すばらしく体調が良いことに気づかれるでしょう。
象やゴリラや牛、馬、パンダ・・・は草食動物なのに
あれだけ大きな骨格と血や肉を作っています。
このことひとつをみても野菜のとれないドイツの現代栄養学が
いかに日本にあわない短絡なものかに気づかれるでしょう。

蛋白質を肉から、カルシウムを骨からという栄養学・・・、
寒くもない日本で高蛋白・高脂肪をとるから体中に酸化熱がたまり、
化膿しやすいアレルギー体質になるのです。
又、高蛋白・高脂肪の食生活はかえって体を構成するカルシウムやミネラルまでを奪って
より多く排せつしてしまうのです。
まさに現代栄養学の栄養の取り過ぎで、アトピ−を誘発する毒素を体内に取り込み、
死亡原因第一位のガン、悪性貧血・栄養失調ともいえるガンになって死んでいるのです。


* * * いきている食べ物をいただく * * *

食べ物とは何より命をいただくわけですから、
食べ物自体が生命力にあふれていなければなりません。
加工・即席・レトルト食品や腐らないものは偽物です。
新鮮なもの、旬のもの、腐るもの、食べる直前まで生きている種は最高です。
米も精米した時から酸化が始まりますから白米は粕(カス)なのです。
芽の出る玄米が本来の生きた生命力あふれる食べ物です。

そして黒ゴマなどは米のごく一部の足りないアミノ酸を補います。
ですから玄米を主食(70%)にして・味噌汁・梅干し・黒ゴマ ・野菜・海藻、
この基本食を少食でよく噛んで(1口50〜百回以上)食べるのがよい食べ方といえます。


* * * 水 * * *

そして何より水が大事です。水道に塩素を入れ始めたのは戦後です。
この塩素がトリハロメタンを始め多くの発ガン 物質を沢山作り出している元凶なのです。

化学物質どうしの複合汚染の研究はあまりの膨大さとすさまじさに恐れをなして、
誰も手をつけていません。
 (浄水器も塩素だけでなく、トリハロメタンをはじめ、有機溶剤・農薬・合成洗剤など
 化学物質も確実に除去できるものでなくては、現代では安心できないようです。)
化学物質はプールに角砂糖大ひとつで強力な毒性を発揮できる世界ですから。

その複合汚染が知らぬまに私たちの体 を傷つけ、遺伝子も傷つけ、
特に許容量の少ない胎児や子供達の未来に、
多大な悪影響をあたえていることは必至なのです。

又、最近ブームのアルカリイオン水は偏ったミネラルバランスの水を
長期間飲用することには問題があり、
かえって毒を濃縮したりするので安全とはいえない水だと思われます。


* * * 塩 * * *

塩も海水のミネラル分の構成比を見ると血液のそれと同様なのです。
血液を血潮といいますね。
塩は細胞をひきしめたり、暖める働きをします。
電気を通し、活動の源である本物の塩(海の塩)は生体になくてはならないものです。

加工食品などの化学塩(食塩)は血管を老化させる悪い塩です。
また、植物などの中にあるカルシウムは体内に吸収されやすいのですが、
塩抜け食事ばかりしていると元気がなくなり、ゆるんでボケもすすみます。            


* * * 排毒 * * *

「入るを制し、出るを図る」のがアトピー対策なのです。
アトピーは複合汚染なのです。

アトピー体質の人は排毒、排熱作用が弱いわけです。
それは根本には化学物質による肝・腎の疲労と酸化する食べ物や食べ方に
原因があると思われるので、先ず口を制し、少食で良い食べ物と食べ方をすることでしょう。

次に汗をかくまでよく運動をすることです。
それも片手使いでない体のゆがまない運動です。(速歩で続けて40分とかスキーとか)
汗は体内の重金属も排出します。

ただし、汗をかいたらすぐシャワ−をして流すといいですね。

それから、体の自然治癒力を増すために脳幹部に刺激を与えることも是非必要です。
後頭部の首のつけねを氷のうで(1時間以上)冷やして熱をとります。
薄着をしたり、汗を上手に出して熱を外に発散させるようしてみることも必要でしょう。


* * * かゆみをとる * * *

汁の出ているアトピーには桃・栗・松葉の煎じた汁をうすめて、ひたしたり洗ったりしてください。
このアルカリが、酸化した毒を中和させてかゆみがとれます。

乾いたアトピーには、本物のゴマ油としょうがのしぼり汁を半々のしょうが油を作って
いつもすりこんでやります。

ワセリンは石油系なのでよくないです。
馬油が効く人もいます。
でも植物性が一番いいのです。

ようは、皮膚を乾燥させないようにすることです。


* * * 汗をかく * * *

なかなか汗のかけない人は、おわんに大根を大匙3杯すりおろし、醤油2匙、
しょうが汁少々に熱い三年番茶をいっぱい注いだもの(第一大根湯)を飲んで、
熱いお風呂に入って汗をだしてみることです。
そして時々、この第一大根湯を飲んで排毒作用を高めるといいです。

背中のアトピーがきつい方は、この入浴法を日に2度位したり、
白菜、しいたけスープなども飲むと排毒作用がすすみます。

花粉症などもこの大根湯を飲んで排毒させ、
塩番茶を鼻から口に通して何度も洗浄すれば3〜4日で治ります。

いずれもよい食事をしたうえでの手当て法です。                


* * * 梅生番 * * *

体の排毒作用をすすめる為には濃くて良い血液でなくては体の掃除はできません。
それにはまず玄米を主食の基本食が一番です。
野菜から作られる赤血球は小さいけれど生命力が強いです。

又、とっておきのものは「梅生番」といって湯呑みに梅干し一個をつぶし醤油を大匙1杯、
しょうが汁2滴に熱い三年番茶をそそいだものを朝晩飲むと
だんだん血液も濃くなり気力もでてきます。


* * * 砂糖をやめる * * *

そして何より大切なことは、甘いものを一切とらないことです。
砂糖や果糖は血液を大変に酸化させます。
又、中性脂肪のアテロームとなって血管にくっつき動脈硬化をすすめます。
果物もよくありません。

料理も野菜の甘みを利用し一切砂糖を用いないことです。
砂糖は電気を通さない不良導体で、砂糖づけになると気力をなくし、ボケてきます。
砂糖は体を冷やし、ゆるめます。赤血球も砂糖水の中では溶けてしまいます。           


* * * アレルギ−体質を変えよう * * *

いろいろと体によいことを実行しても、
後から後から悪いものを食べていてはいたちごっこです。

よくたとえられるのですが、水槽に汚れた水が入っていても、
少しずつでもきれいな水を加えてゆくと、 徐々にですが、いつのまにかきれいな水になります。
アトピ−もそのように、できるだけ食事をきれいな良いものにして、
上記の手当てを実行すれば、リバウンドも少なく、
ステロイドを徐々に切ることができると思われます。(正しい指導の下にするように)。 

免疫力の弱い、生命力の乏しい体は、花粉症もそうですが、経絡では肺系なので、
アトピーに始まって、へそ尖痛・ぜんそく・リューマチ・ガンなど、
数多くの免疫疾患の難病が待っています。 

さあ今から、アレルギー体質をかえていきませんか!?


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