ゆきちゃんの世界
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ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー (1840〜1893)

 1.“四季”より 炉ばたにて(演奏時間 4分40秒)

 2.“四季”より 松雪草(演奏時間 4分10秒)

 3.“四季”より 白夜(演奏時間 4分8秒)

 4.“四季”より 舟歌(演奏時間 4分3秒)

 5.“四季”より 秋の歌(演奏時間 3分43秒)

 6.“四季”より トロイカ(演奏時間 2分35秒)

 7.“四季”より 聖誕祭(演奏時間 4分15秒)


 チャイコフスキ−はロシアの生まれ,
 幼少より音楽の芽はあったようだが、それほどの音楽的環境ではなかったようだ。
 フランス系移民の子孫の母親を強く慕う神経質で繊細な青年期だったようだ。
 当初、法律学校で学び、法務省に勤めていた.
 
 しかし、ピアノも作曲も個人的に習いつづけていて、1821年に
 のちのペテルブルク音楽学校の前身の音楽教室で学んだ後、
 1865年に、モスクワ音楽院の教師となり、作曲活動を始めた。
 
 1874〜5年には、有名なピアノコンツェルトNo.1を作曲した。
 
 “四季”op.37b の作曲は、

 時期的にはその1875年の12月から翌年の11月までです。
 彼のあぶらののりきった頃,毎月音楽雑誌の付録として、作曲された。
 ちょうど、その頃は'75の8月ころから、かの白鳥の湖に着手している。
 ですから、この四季の8月頃からの楽曲の各所には、
 そのバレ−音楽のパッセ−ジが各所に垣間見られるようである。
 
 また、この時期には、かの弦楽四重奏曲アンダンテカンタ−ビレに
 トルストイは涙している。
 また、かの長きにわたってずっと援助をうけた一度も会わない
 パトロンのメック夫人に出会ったのも、この年である。

 以来15年のながきにわたり、
 彼はこころおきなく作曲活動に邁進でき、
 音楽家として、着実に成功をおさめていった。
 しかし、内面的には、陰鬱が深まっていったようだ。

 いかにもロマンティクな彼は、その時代社会的には認められていない
 同性愛傾向をもっていたので、女性ことに妻とかかわることも苦痛となり、
 それらのことも大変に神経を痛めることになったようである、
 その神経質な繊細さは、作曲活動にも大きな影響を与え
 いくつものオペラにそのこころの動揺をみてとることができる。

 しかしながら、今日まで、
 チャイコフスキ−のバレエ音楽はいつまでもその馥郁たる香りを失わず、
 今なお愛され踊られている。 それにつづくのは、ストラビンスキ−しかいないだろう。

 その有名な最後の交響曲
 深い人間性の哀しみをあらわした美しく偉大な交響曲”悲愴” を彼は最も愛した。
 そして、その初演を自ら指揮した9日後に53才でコレラによる尿毒症でなくなりました。
 しかし、その叙情性はプッチ−ニにひきつがれ、マ−ラ−にも影響を与えたといえましょう。

  
 12カ月曲集 “四季” op.37b より

    1月[炉ばたにて] 
        ペチカを囲んで話し込む、
        ついつい惹き入れられたり、眠くなったり、
        とうとう最後に朝の4時をうつ時計の音が聞こえる。

    4月[松雪草]
        春の雪どけの花と雪との語らいが聞こえてくるようである。
           
    5月[白夜]
       ペテルブルクの白夜は5月頃からはじまる。
       つきあかりに映えるロシアの風景が目に浮かぶ。

    6月[舟歌]
        “トロイカ”についで、有名な曲である。
        ロシアの太い大河をくだる船・・・
        岸辺からは夏を喜ぶ祭りのざわめきが聞こえてくるようだ。

   10月[秋の歌]  
        哀愁をおびたロシアの厚く灰色の雲がたれこめた
        そんないかにもアンニュイに暮れる音楽のようだ。
   
   11月[トロイカ]
        3頭だてのそりが雪の平原を白煙をたてて走ってゆく。
        すばらしく完成された小品である。        

   12月[聖誕祭]
        クリスマスらしい清新でさわやかなワルツ。


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