２００２年は中国国交回復３０周年記念でした。
昨年２００２年 ６月の神戸で第３回中国音楽コンク－ルがありました。
わたしは、長年懇意にしていた調律師さんにすすめられて出てみました。
そして、専門の部で金賞と神戸市民文化振興財団賞などいただきました。
そして昨年１０月には一週間、中国での演奏旅行に参加してきました。
寧波のホ－ルと、杭州師範大学の音楽院のホ－ルで
合唱やお琴の方達も一緒に、わたしはソロピアノを弾いてきました。
1日目 関空より出発 上海～寧波
2日目 蒋介石の故郷 奉化観光
3日目 幼稚園 小学校で交流会
 寧波ホ－ルにて音楽交流会（演奏時間 3分33秒）
4日目 西湖遊覧 六和塔 など
午後は杭州師範大学音楽院にて音楽交流会（演奏時間 9分44秒）
5日目 上海、オプショナルで蘇州の４大名園を訪ねる
楽譜を買う 上海雑技団鑑賞
6日目 帰国
上海・寧波・杭州・蘇州・・・中国は想像以上のスケ－ルの自然の雄大さと美しさ、
伝統の奥行きの妙味、そして人々は若い活力にあふれていました。
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昨年度は、胡弓の張剣さん、ヴァイオリンの李陽さんの伴奏をし、
たびたびジョイントコンサ－トをしてまいりました。
彼ら二人の中国の方と交流することでさらにさまざまな中国音楽に出会えて大変感謝しています。
また、今回の解説の資料などは、国際音楽協会の張文乃さまにお世話になりました、
感謝申し上げます。
３曲とも、中国のピアノ曲では大変良く知られているものです。
曲目解説 池邊 幸惠
★彩雲追月 任光・聴耳作曲 王 建中 改編
二人の作曲家の合作、民族的合奏曲。 王 建中がピアノ用に編曲した。
仙境にのんびりと遊び、五色の雲が輝き月とともに逍遥する雰囲気が醸しだされます。
日本では、松井須磨子の”南の花嫁さん”という、戦中歌謡曲でよく知られていた曲の原型です。
任光（１９０９～１９４１ 浙江省の出）
聴耳（１９１２～１９３５ 雲南省の出）
★山丹丹開花紅艶艶 古曲 王 建中改編
彩雲追月と山丹丹開花紅艶艶（演奏時間 10分35秒）
豊中ローズホールでの演奏
日本での“さくら”のように、中国で大変によく知られている国民的歌謡、
山全体に紅い花が優雅に繊細かつ、みごとに咲いている様子をあらわしています。
王 建中 上海 １９３３年上海で生れる。
１９５８年 上海音楽学院作曲科を卒業後、同校に残り教鞭をとり、
現在教授で、副院長。
中国の著名な作曲家。主要なピアノ曲には＜秀金額＞＜百鳥朝鳳＞等々。
★夕陽簫鼓 古曲 黎 英海改編 池邊 幸惠編曲
古曲 黎 英海改編 夕陽簫鼓（演奏時間
8分15秒）
姫路パルナソスホールでの演奏
古曲 黎 英海改編 夕陽簫鼓（演奏時間 11分47秒）
豊中ローズホールでの演奏
中国の有名な古曲 “春江花月夜”のピアノ編です。
“春江花月夜”は１９２５年に演奏された民族的管弦楽曲
解放後にさまざまに編曲されて演奏されています。
コンク－ルではこの曲で“金賞”をいただきました。
後に張さんに春江花月夜の名曲を弾いてください、といわれて、
上海で楽譜をさがしましたが、どうにも見つかりません.
しかたなく、合奏のＣＤを買って帰ってきいてみると、この
“夕陽簫鼓”でした。あらら！！！
ただ、春江花月夜では、最初の段で夕日が落ちた・・・という解釈も
あるらしいのですが、
”夕陽簫鼓”には、４段目に壮大な落日が挿入されているようにわたしには思われました。
そして、わたしが、余韻や一部メロディ－などを挿入して、
より原曲の雰囲気が伝わるようにしてみました。
中国では、ジャズのごとく、演奏者や合奏の具合によって、
さまざまな編曲がなされて演奏されることがよくあります。
本来琵琶の独奏曲。江南の水郷の景色が浮かび上がってきます。
全体は１０段落に分けれます。
④⑥⑦は、これまでの春江花月夜には名づけられていませんでした。
①江楼鐘鼓 鼓や琴や簫や筝が鳴り、夕日が湖水に映える
②月上東山 風回曲水 “月は東に日は西に”中国は広大雄大壮大だ！
③水雲深際 どこまでが水か雲かくべつがつかない
④落日湖水 江南の湖に融けるように大きな太陽が壮大に華やかに沈んでゆく
⑤漁歌晩唱 残照の中で漁師り歌う声が遠くに聞こえる
⑥船出前 きぜわしいあわただしい様子
⑦帆上出船 帆をはらみ、舟は一斉に出航する
⑧波涛拍岸 船出のあとの静けさ浪が岸にうちよせる
⑨帰舟浪花飛散 遠く水平線のかなたから舟が帰ってくる。
⑩万籟皆寂 春江寧静 またふたたび静寂を取り戻す
黎 英海 １９２７年 １２月四川省の富順県で生れる.
著名な作曲家
１９４８年から湖南省の音楽院や各地で教鞭をとる。
１９５２年上海音楽院作曲科副主任
１９８０年中国音楽学院が復活して創作部主任副院長
１９８５年中国音楽家協会常務理事
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