生きてゆく

生きてゆく

小さい頃　　汚いものを　
“ガ－ガちゃん”　といってたことを思い出す。

ガガ－リンが宇宙に飛び出したのが,　
この　“我を凛けた”時代のはじまりだった

そして人類は今世紀さんざん我と我のぶつかりあいで
幾千万もの生命を失い悲しみで地をみたした

しかしもはや　我我魔魔（わがまま）の時代の頂点は過ぎた
時は　我を超えた　宇宙意識へと移行してきている

しかし体と一体になった　“我”は　なかなかのやっかいもの
人はまだまだ　心の中そのコントロ－ルができず
わがままのままに翻弄されている
泣き　わめき　恨み　妬み　憎しみ　悲しみ　喜びさえもいき過ぎて
とりみだして、悩み苦しんでいる

“我”のないこころは　何の心配も恐怖もなく
真空に身をゆだねて　ただよう心地よさであり、
胎内で　安心して　育まれるやすらかさであるものを

人は肉体をもつゆえ
その五感から湧く雲に気をとられ
こころに湧く思いに魂までも囚われて
恥ずかしい狂態を演じてしまう

“我”のある文章も醜い
醜いことを自覚しながらも
それでも書かずにおれない人の性
心の隅まで目をむけて　書いて話して　
やっと　我から　解き放たれるのか

人は人との間でこころ動かされ人間になってゆく
我の我に気付かされ
ほんろうされて苦しんだ後

我をコントロ－ルし
我を超えていこうとする知恵と力がわいてくる

我の悲しみを受け入れ
我の悲しみを抱えながら

互いの悲しみを許しあいながら　　　　
その悲しみを超えていこうと

ひたすらに生きてゆく

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