提言(2)
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提言2 1995.3. YUKI.I
■テーマ働の市の目標である協同の町づくり
神戸市は市民、事業者、市の役割分担のもと、ともに考え、ともに実践する町づくりを目指しておられるそうです。
しかし、神戸市の進める町とはどんな町づくりなのでしょうか。
たしかに弱者や小数者もその一員として生きる権利をもっており、尊重される町づくりなのでしょうか。
●提言 働けないものも居心地よく
神戸市では協働の町づくりを目標のテーマとしてあげています。
再びこだわりますが、例えば、株式会社では、皆が給料を貰う以上、皆は少なくとも給料分以上に働かなくては利益もでないから、皆が働くことを前提としている形態でしょう。
しかし、世間では、いわゆる働いていない人たち、様々な事由で働けない者も多いのです。
働く気のないもの、やる気をなくした者も多いでしょう。
あるいは、育ちつつある幼い子らや青少年たち、子供たちを育くむ者、これまで社会的弱者であった主婦の立場、働きたくても共に働けない身体や知的や精神的に障害を持つ方も多いのです。
又、芸術を楽しむもの、見えない世界に働きかけたり取り組むもの、ボランティアをするもの
年をとりそれでなくても肩身が狭く介護を受けるだけの人たち・・・もいます。
これら通常に加えて、震災で職を失った方々、震災で解雇されたパートの主婦、家を失い自力の生活の見通しがたたなくなり社会的弱者になった方々、高齢者の方々、親をなくした子供たち・・・このように、震災は社会的弱者を一挙にふやしました。
これらの人たちを会社という経済と合理化という目でみた時には、働けない動けない稼げない状況では、その存在が軽んじられたりすることがありうる恐れがでてくると思われるのです。
● うろうろ、ぐうたらもありのまま
たとえば、蟻の世界では、働く蟻は2割、ウロウロ蟻が3割、ぐうたら蟻が5割だそうです。
そこで、その2割りの働く蟻だけを持ってきて観察すると又その中で、同じ割合になるそうです。
蟻と人間が全く違うとは私は思いません。 人間の世界でも同様のことがおこり得ると思われます。
皆れぞれです。 人はまず何もしないでも存在しているだけで有り難いのです。
しようにもできなくて黙って寝ておられるだけの方からでも、学ぶこともあり、また要となっておられることもあり、励みをいただいていることもあるのです。
人それぞれの存在は全て必要性があって、そこにおられるものと私は思っています。
うろうろでもぐうたらでもありのままを受け入れる。 それが、生命の基本だと思います。
それが出発点であって、人なればこそ、そこから自信を得て、その人のペースで自分なりの道を場所を見つけてゆけるものです。
● 小さな共同作業所では
例えば、知的障害者の方達の自立のための共同作業所などの小さな声にも十分に対応していただいていますか。
前例にないから、決まっていませんから・・・多分行政はこんな声で対応していたのではないでしょうか。
問題が出たときの最善の解決が前例となるものでしょう。
しかし、この度の震災でもまさに前例のないことですから、そういう特別な場合にも相応の対応と解決をしていただけたのかしらと気になります。
学校もはやくに復旧していただけましたね。 協働作業所なども本来行政が率先してケアすべき活動内容だと思われます。
● ボランティアが細かなフォローを
今回の灘ボランティアでのJBC(じっちゃんばっちゃんクラブ)の活動をこの2月中ばから手伝ってきました。
ボランティアの学生数が激減しても、それぞれに困っておられる方はおられて対応せねばならないことはまだまだ山積みです。
しかし、区役所のボランティア窓口もまだできず、役所には、ボランティアの必要性と行政の網の目を粗さへの自覚がおありにならないように思われます。
行政の方は雲の上でなく地におりて、泥の中をはいずりにいらしてみてください。
そうすれば、行政のきれいごとの影に裏にどんなに多くの問題がおいやられているかわかってこられるのではないでしょうか。
● 本当に市民とともに考えて欲しい
行政にとって、この震災はすばらしいチャンスです。
本当に市民とともに考え、ともに町づくりをおすすめになるお気持がおありになるなら、それぞれのボランティアのテントで区長さんも一日ボランティアをしてみてください。
又、他の方々も何日かボランティア活動に参加してみてください。
区役所の建物のなかで待ってるだけでは決してみえてこない市民の生の声が聞ける千歳一遇のチャンスです。
ボランティアの集まりの場に役所の方々も謙虚に聞きに学びにいらしてください。
● お上を公僕に転換させて
″お上″でいるかぎり、市民からは遊離していく一方だし、市民とともに考えるなんて口先だけに思われています。
ましてや黒雲の中で談合しているようでは、青島都知事も横山ノック大坂府知事もでてくるはずです。
″お上″から″公僕″になり下がってください。 みのるほど地に頭がつきます。
選挙の時だけ下げる頭だから誰も信用しなくなるのです。
″上″の字をひっくり返して裏からみれば″下″になるでしょう。
今、地震の意味をよく考えてみてください、驚天動地のことでした。 天がひっくりかえ時です。
そして、ボランティアのテントにいらして下さい。
一緒に手づから市民の手伝いをしに市民の声を聞きにいってみませんか。 お待ちしています。
<次の通信では″後半″の復興への具体策などに関してを載せましょう。>
なお、5月の連休あけから、ボランティアセンターが区役所にできることになりました。 学生たちの陳情のたまものです! でもどれだけのコーディネーター役ができるかなんともわかりませんが、できるだけのフォローはしたいと思っています。 私自身は依然、河原のテントで″灘ボランティアJBC″の窓口を受け持ちながら実働隊として、縁の下の力持ちの活動を続けていくつもりです。
そして、今後は、潜在ボランティアである主婦たちを引きだし、月一回とか、週一回という形で、JBCのケアの担当などをまかせていけたらいいなと思ったりしています。 神戸近辺の会員さん、主婦の方々、お友だちをさそって学びにいらしてください。 どうぞあなたにできる無理のないボランティアのスケジュールをたてて、貴重なボランティアの体験をしに、都賀川の河原のテントに手伝いにきてください。 池辺までご連絡下さい、よろしくお願いします!!
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